BLのデザイン

BL漫画の装丁を中心に、デザインを真面目に見ていくブログです。装丁やデザインについて勉強中。

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2016/04/13

【フランスのBL】ロゴ編

日本のBL漫画が、フランスで翻訳出版される際、どんなデザインが採用されているのか。
今回はレーベルのロゴに注目して、紹介したいと思います。
(フランスで生まれたBL作品というわけではないので、タイトルの【フランスのBL】というのは少し語弊があるかもしれません。しばらくは、フランスで翻訳出版されている漫画のデザインを紹介したいので、このブログ内では使っていきます。)

パリ市内の書店の紹介などを、前回までの記事でしております。
フランスの書店1
フランスの書店2

これまでBLレーベルのロゴデザインについて、まとめて書いた記事がなかったので、比較するためにも、ざっくりと日本のBLレーベルのロゴがどんな感じなのか言及します。

日本のBLレーベルのロゴは、『ボーイズラブ』という固有のジャンルであることを、(特定の記号や図像を使い)説明しないものが多いです。
あくまで、レーベルとしての個性を表現するものとして、ロゴが機能しています。
レーベルの名前の頭文字を使ったデザインが多いです。
最も多い読者層である女性が、手に取りやすいような、シンプルでスタイリッシュなデザインが増えています。
その中でそれぞれ、よりポップなもの、よりエレガントなものなどの個性があります。
昔は(少なくとも00年代には)、配色が固定でピンクが必ず使われているようなデザインの印象が強かったんですけど、だんだんとスタイリッシュなものになっている傾向があります。

ということをふまえて、フランスのBLレーベルのロゴを紹介しま〜す。



まずはTaifu Comics(タイフウ・コミックス)の、BLレーベルのロゴ。
taifu1.jpg
雄記号♂をモチーフにして、「yaoi」の文字を組み合わせています。
配色はこの写真のピンクと黒で固定です。(ピンクっていうか、マゼンタ100%?)
taifu3.jpg
背は雄記号の方向が違うバージョンです。

雄記号♂を使用したロゴといえば、日本のBLファンは『BE×BOY COMICS』のロゴを思い出すのではないでしょうか。
BEBOYrogo.jpg
(『BE×BOY COMICS』のロゴ)
二つの雄記号の重なりで、的確かつ簡潔に、BLというジャンルを表現しているロゴです。
デザインのマイナーチェンジはありつつも、長く愛されているロゴです。
個人的にこの『BE×BOY COMICS』のロゴマークは好きなので、ぜひ今後も変わらないでいてくれたらいいなーって思っています。

雄記号♂は、わかりやすく性別を表示できるので、BLというジャンルの表現に適していると思います。
ですが、日本のBLレーベルでは多用されていません。
BLの認知度が高いから、ジャンルの説明をしなくていいからという理由もありますが、
やっぱり『BE×BOY COMICS』のイメージが強いので、というのも理由の一つとしてあると思います。
あと雄記号には、性的なイメージもあるようで、
(日本では)エンタメ性の高い作品や、性的な場面の多い作品で使われる傾向があります。



あれ、別の出版社のロゴかな?と思いましたが、
同じくタイフウ・コミックスのBLレーベルのロゴです。
taifu4.jpg
おしゃれになってる!
雄記号のドロップシャドウなどが取り去られ、単色で表現できるようになっています。
こちらの方が日本のBLレーベルのトレンドに近いデザインです。

最初に紹介したほうが旧デザインで、こちらが新デザインなのかなーって思ったけど、
そういうわけでもないらしいです。どっちも現役で使用されているみたい。
(こっちだけでいいのでは…)
作品に合う方を使っているのかな?
どういう理由で、二種作ることになったのかわかりませんが、
日本のBLのデザインがオシャレになったから、それに合わせて急遽作った、とかなら面白いなーと思います。



で、さらに、タイフウ・コミックスには「yaoi BLUE」っていうレーベルがあります。
taifu-yaoiblue1.jpg
taifu-yaoiblue2.jpg
基本的には、「yaoi」のシンプルな方のロゴに近いデザインです。
雄記号の方向違いは各種ありますが、「BLUE」と付いているくらいなので配色は固定です。

2011年の9月に新たにできたレーベルらしく、
ウェブサイトの説明には「100%少年愛の世界」って書いてありました。
(私の訳が合っていれば…)
なので、最初に紹介した二つのロゴと比較し、明確なコンセプトの違いがあるのだと思いますが、そこで言う「shonen-ai(少年愛)」の定義がわからず、どういう趣旨のレーベルかいまいちわからんのです。
未成年が主人公の作品をあつめたのか、ピュアな作品をあつめたのか…。
日本で少年愛といえば、竹宮惠子先生の『風と木の詩』や、
萩尾望都先生の『トーマの心臓』などをイメージすると思うんですけど、該当作品を見てもそういうわけでもないっていう。(ショタ漫画でもない。)


結果的に、タイフウ・コミックスのBLレーベルのロゴ三種が、どのような使い分けがされているのか、Webサイトを見ても該当作品を見てもよくわからなかったです。
見た目だけでいえば、「yaoi」の方の二種は「エンタメ性が高く王道」、
「yaoi BLUE」は「さわやかで文学性が高い」みたいな印象を受けます。



ちなみに、タイフウ・コミックス自体のロゴマークはこれです。
taifu2.jpg

また、タイフウ・コミックスは百合漫画の翻訳出版も行っています。
taifu-yuri1.jpg
「YURI」という文字に、桜のイラスト(百合でなく…!?)。
(なんか桜といい、赤い丸といい、「日本」を表現使用としてるのかなっていう印象を受けました。日本由来のジャンルであるっていうところからの連想ゲームなのかな…?)
『桜Trick』といい、百合のイメージのトレンドは桜なのでしょうか…(たぶん違う)

なお、タイフウ・コミックスには「Henntai」っていうジャンルもありました。



続きまして、Kazé(カゼ出版)の、
Asuka collection(アスカ・コレクション)のBLのロゴです。
asuka1.jpg
筆記体の「BL」という文字と、タキシード姿の男性二人のシルエットで構成されたロゴですね。

すごい率直なロゴですね。
わかりやすいし、性的な匂いがあんまりしない点はなんかいいです。
やっぱりこちらも「ボーイズラブ」というジャンルを説明してます。
レーベルとしてのロゴというよりは、ジャンル表記のためのロゴなんですかね。
「BL」っていう文字を乗せた上で、さらにBLを説明する図像を合わせるっていうのは、日本のロゴではあまり見られない特徴です。

アスカ・コレクションは、女性漫画の翻訳をフランスでいち早く始めたそうです。
ということでレディース漫画のロゴもあります。
asuka4.jpg
シルエットと文字で構成するっていう方針なんですかね。



Tonkam(トンカマ出版)のBLのロゴ。
tonkam2.jpg
「YAHOI COLLECTION」って文字と、虹のイラストで構成されたロゴです。
ぱっと見でBLを象徴するような記号はありませんが、
この虹のイラストは、LGBTのプライドカラーからのイメージなのでしょうか?
ただの装飾という可能性も無きにしも非ずですが、私はそうかなって思いました。
このロゴは現在は使われていないみたいです。

現在はこちらの、トンカマ出版のロゴに、「BOY’S LOVE」っていう文字を重ねたロゴが、主に使われているようです。
tonkam1.jpg
少女漫画や少年漫画のロゴも同じ展開の仕方です。




フランスのBLレーベルのロゴの紹介は以上です。
「YAOI (やおい)」と、「BOY’S LOVE(またはBL)」の使用頻度は半々くらいです。
日本ではオリジナル商業作品を指して言う場合、「BL」が使われることが多いですが、
海外では「やおい」も「BL」も区別なく使われているようです。
デザインの傾向としては、文字や図像(あるいは両方)で「BL」というジャンルを説明するものが多いです。
レーベルの個性を表現するより、ジャンルを説明することが一にも二にも重要なようです。
BLだけでなく、他の少女漫画や少年漫画でも、
書籍の背の部分には「SHOJO」や「SHONEN」などの文字が入ることが多いです。

また、(BL以外の)レーベルのロゴの中には、
しばしば「日本」的なイメージが使用されている例もありました。
先ほど紹介したタイフウ・コミックスの百合漫画レーベルのロゴもそうですが、
panini comics(パニーニ コミックス)の、GÉNÉRATION COMICS(ジェネレーション コミックス)のロゴや、
panini1.jpg
(パニーニコミックスはイタリアの出版社ですがフランスでも翻訳出版を行ってます。)

Soleil Manga(ソレイユ漫画)のロゴなど、
Logo_Soleil_Manga.png
(WikipediaのSoleil MangaページのLogo de la collection Soleil Mangaを引用。)
露骨に日本っぽいですね。
翻訳出版をしている漫画レーベルのロゴは、日本発の文化であるイメージをヴィジュアルで伝えているものがいくつかありました。



フランスはやっぱり漫画先進国なんだなーと実感しました。
一社独占とかではないので、レーベルなどを比較して見ることができるが面白いです。
今後、海外でさらに漫画やBLというジャンルの認知度が上がることで、
ロゴに変化が見られるのかなど注目したいところです。

ここまで読んでくださってありがとうございました。
次回以降は、翻訳漫画の装丁を見ていきたいと思っています。
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≪ ルーヴル美術館特別展『LOUVRE No.9』ホームフランスの書店2 ≫

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Author:カジワラ
BL漫画のファンです。素敵な装丁の漫画を手に取るとたまらない気持ちになります。
勉強もかねて、BLのことや、装丁、デザイン、書籍周辺などについて、書いていこうと思います。

ご連絡はこちら。
blgasuki★gmail.com
★を@に変えてお送り下さい。

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