BLのデザイン

BL漫画の装丁を中心に、デザインを真面目に見ていくブログです。装丁やデザインについて勉強中。

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2015/01/01

壁の中の天使:びっけ

あけましておめでとうございます。
新年一発目は、びっけ先生の『壁の中の天使』の装丁を紹介します。

結構前から紹介したいと思っていて今更なのですが。
帯の紙の選び方が本当に絶妙で感動した作品です。
ストーリーもおとぎ話のようでとても好きなんです。
年に数回は読み返したくなる作品です!!



『壁の中の天使』
びっけ(著)
出版社:茜新社(EDGE COMIX)
発売日:2010/10/28
商品パッケージの寸法:18x13x2cm
装丁:名和田耕平

天使と人が織りなす、とてもロマンティックなおとぎ話――
「――気持ちが込められた絵には魂が宿る」
ユリウスとマリオンは壁に描かれた天使。
壁から抜けだし、夜ごとの散策を楽しんでいたが、そこで一人の男と出会う…。
切なく愛しく紡がれてゆく、珠玉のラブストーリー!




デザイナーは名和田耕平さんです。
名和田耕平デザイン事務所
http://www.nawatadesign.com
以前紹介した、ヨネダコウ先生『囀る鳥は羽ばたかない』と同じデザイナーさんです。
あと、『このBLがやばい!2015年度版』で第1位に輝いた
中村明日美子先生の『O.B.』『O.B.2』のデザイナーさんでもあります。
『O.B.』の装丁も最高だからいつか紹介できたらいいな。




この作品は、壁画の中の二人の天使を主人公に、それぞれの恋が描かれています。
kabeno10.jpg
表1(表表紙)には黒髪の天使、表4(裏表紙)には金髪の天使がいます。
kabeno11.jpg
作中に登場する壁画を思わせるカバーですね。
壁の素材感の表現が印象的で、ぬくもりのあるイラストレーションだと思いました。
カバーの紙は柔らかくきめの細かい紙で、
竹尾の『テイクGA-FS』か『アラベール』かなって思います。
あんまりインクがギラギラ発色しないので良い風合いになります。
しっとり手に馴染む紙です。壁の染みの表現と合ってますね。

タイトルロゴも渕がじわっとしててイラストと合ってます。
kabeno3.jpg



それで、この装丁で一番感動したポイントは、帯です。
kabeno4.jpg
「天使の羽だ!」と思わせるこの紙は、
多分、八王子エフテックスさんの『OKミューズエディ』のホワイトだと思います。
結構個性が強い紙なので、他に類似製品があまり無いですね。
渦潮のような模様を持つ特殊紙です。
(指紋をねじったような模様の紙って表現されてる時もあるけど、指紋だと思うとちょっといやかな(笑))

本来は渦潮のイメージで生まれた紙なのかもしれませんが、
この作品で使われると、作品の主人公である天使の羽イメージと重なって
めちゃめちゃいいなと思います。
油絵のマチエールみたいにも思えるし、この作品にぴったりの紙ではないでしょうか。
この帯がかかっていると作品が羽に包まれてるみたいで、とても素敵です。
kabeno5.jpg
あと単純に、キレイに印刷されてるなって思いました。
こういう目に見えるくらい凹凸のある紙に印刷されているサンプルを
あまり見た事がなかったので。
結構細かい文字とかイラストもキレイに刷られていました。
こういう個性の強い紙って使い所が難しいと思うのですが、
作品によってはあつらえたようにぴったりマッチするんだなっていう、
奇跡的なものを感じました。
「この作品にこの紙を合わせた人は天才だな!」と思いました。
紙の選択によっておりなされる、表現の広がりに、ハッとさせられた作品でした。
おとぎ話みたいなストーリーが集約されている装丁だなと思います。



BLでファンタジー作品っていうと、近年割と奇抜な作品が多いので、
そういうイメージを抱かれるかもしれませんが、
おとぎ話みたいな、ずっと語り継がれてきたような普遍性のあるストーリーです。
だから何度も読みたくなるのかなって思います。
未読の方は是非チェックしてみてください。
この作品もしかしたらAmazonに在庫が無いので中古になっちゃうかもしれないのですが、
CHCD Storeで購入できるみたいなので、ご購入の際は是非そちらで。
(帯が魅力的なので是非、帯付きのモノを。)

びっけ先生の描く、10代前半くらいの男の子が色っぽくって本当に可愛いです。
表情とか、キレイで可愛くて。
びっけ先生の作品だと、『comic B's-LOG』で掲載されていた『あめのちはれ』や、
『ITAN』で掲載中の『王国の子』が有名なのかなと思うのですが、
びっけ先生のBLもとても良いので是非読んで欲しいです。
『このBLがやばい!2013年度版』のザ・ベスト20にランクインした
『先輩』も合わせてチェックしてみてください。
(ですが私はびっけ先生の描く、10代前半くらいの男の子が好きで好きで…)


絵を描いてる人にとって、自分の書いた絵が動き出すって乙女チックな夢ですよね。
ぜんっぜんこの作品と関係ない余談ですが、
作家さんって自分の作品を自分の子供みたいに思っていたり、そういう扱いをしていたりするので、自分が描いた絵と恋をするって結構背徳的だなと思ったりします。まったくの余談ですが。



ふと思いついたので、以下『天使』を題材にした作品をちょこっと紹介します。

最近だと、はらだ先生の『変愛』の中に収録されていた
『止まり木』が個性的な天使BLで面白かったです。
きゅんとする切なさと、でろでろのエロさの見事な共演です。
今回紹介した『壁の中の天使』とはまったく違ったストーリーですが
本当に面白いのでオススメです。
で、Amazonのリンク貼ろうと思って調べてたら、都条例の指定になってました。
(う〜ん、わからなくはないですが、ちょっと残念ですね。)
まぁ箔がついたということで、こんな時こそ電子です!
http://bookstore.yahoo.co.jp/shoshi-368354/
エロだけじゃないドラマと、切なさがある作品なので是非チェックしてみてください。
きっと成人本としてまた流通ルートにのることを期待しています。

あと、寿たらこ先生の『GARDEN』に収録されている『コンクリート・ガーデン』では、斬新な天使の解釈がされていて、他には無い魅力的な作品だと思います。

こちらもしっかり読み応えのある作品で、オススメです。

あと、BLではないかもしれませんが、CLAMP先生の『Wish』とか、
中々ときめく作品ですよね。

天使に性別はないと言いますが、翡翠さんと黒燿さんとかね、萌えます。
この作品をBLだと思ったら「もの足りない」かもりれないけど、
この「もの足りない」感じがたまらなかったりするこのジレンマはなんなんでしょうね!
でもそのBL要素でお腹いっぱいにしない所がたまんないです。CLAMP先生の作品は。


読んで下さった方、ありがとうございました。
今年も、いろいろ脱線しながら紹介していくのだと思います。
不定期ですが、今年度もよろしくお願いします。
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2014/11/12

毎日晴天!新装版:菅野彰(原作)二宮悦巳(作画)

大変お久しぶりです。
今回は、『毎日晴天!』シリーズの新装版について紹介させていただきます。
個人的に今回の記事のサブテーマは『BLと花』です。

『毎日晴天!』シリーズは、菅野彰先生原作で、二宮悦巳先生が作画を担当されている小説シリーズです。
2000年前後にもコミック化されているのですが、2013年11月より新装版が発売されるようになりました。
新装版は、現在『毎日晴天!』『子供は止まらない』『チルドレンズ・タイム』の三冊が発行されています。
Amazon情報では今月25日に『子供の言い分新装版』が発売予定ですので、
未読の方は、今のうちにこの三冊を押さえておくと、新刊が発売された時、良いタイミングで楽しめるのではないかと思います。



『毎日晴天! 新装版』
菅野彰(原作)二宮悦巳(作画)
出版社:徳間書店
発売日:2013/11/25
寸法:18 x 13 x 3.2 cm
装丁:百足屋ユウコ(ムシカゴグラフィクス)

Charaコミックスの人気タイトルで、全2巻だった既刊を1冊にまとめ、菅野彰の書き下ろし小説を加えたファン待望の新装版。
SF雑誌の編集者・帯刀大河(おびなたたいが)に、ある日突然 新しい家族ができちゃった!? 寝耳に水の 姉の結婚で、義兄となった阿蘇芳秀(あすおうしゅう)は、 なんと担当作家で、高校時代のクラスメート。 でも大反対する大河をよそに、肝心の姉が いきなり失踪!! おかげで大河は弟達の面倒を 見つつ、なし崩しに秀と同居するハメに…!?




この作品は徳間書店さんよりCharaコミックスとして発売されています。
私は結構混同しがちなんですけど、『Chara(キャラ)』は偶数月発売で、『Chara Selection』は奇数月発売の雑誌なんですね。
あと、Charaレーベルさんには年二回発行されている『小説Chara』や、WEBマガジンの『Char@(キャラット)』などがあります。
Charaレーベルさんに持っている印象としては、歴史が古い!と勝手に思っています。
TONO先生の『カルバニア物語』や、
吉原理恵子先生 (原作)禾田みちる先生(作画)の『幻惑の鼓動』など、長く連載が続いている作品の印象からかもしれません。
長年変わることの無かったCharaコミックスのフォーマットが変わったこと話題になり、
驚かれた方もいるのかなと思います。
その辺りのことは書くと長くなっちゃいそうなので、また別の記事にまとめたいと思います。



装丁を担当されたのは、ムシカゴグラフィクスさんの、百足屋ユウコさんです。
http://www.musicago.com
ムシカゴグラフィクスさんは、デザインも素敵だな〜と思うものが多くて拝見させていただいているのですが、社風がすごく個性的で、面白いデザイン事務所さんです。
Webサイトを見て頂けるとわかるのですが、社員さんが虫に例えられていたり、オフィスを「カゴ」と呼ばれていたり、魅力的な社風だと思います。
BL作品では、日高ショーコ先生の『憂鬱な朝』の装丁も手がけられています。



それでは装丁を見ていきたいと思います!
冒頭でも書きましたが、今回のサブテーマは『BLと花』なので、そこにも注目して見て頂きたいです。
mainiti5.jpg

mainiti1.jpg
現在発行されている新装版の三作品は、一貫してグレーの背景に、キャラクターと花のイラストレーションが構成されています。グレー(というか、薄鈍色?)の背景がモダンな印象にさせています。花の色合いと、差し色もより美しく見えます。
加工はマットPPです。

mainiti2.jpg
『毎日晴天!』の表紙には、帯刀家の面々と阿蘇方親子ですね。
オレンジの花は『ノウゼンカズラ』だと思います。
『ノウゼンカズラ』はつる植物で、花もツルもとても柔らかい植物です。
垣根から花が溢れるように、垂れ下がっている光景を目にしたことがあります。
ロゴタイポにも差し色のオレンジが使われていて素敵です。

mainiti3.jpg
『子供は止まらない』での表紙を飾るのは、真弓ちゃんと勇太です。
紫の花は『桔梗』ですかね。
『桔梗』は秋の七草にも数えられていて、割と身近にも自生している花です。
背景に使われているグレーが、ほんの少し黄味をおびているように思います。
桔梗の紫がより美しく感じます。

mainiti4.jpg
『チルドレンズ・タイム』では、真弓勇太カップルにウオタツ、裏面にはこの巻より登場するキャラクターがいます。
ピンク色の花は『ハナミズキ』でしょう。
小学校の校庭に植えてあったので、懐かしいです。
花をたくさんつけるし、秋には紅葉するし、赤い実を付けたりして見た目に楽しいので、庭木としてオススメです。
背景のグレーがここではほんの少し赤みをおびている気がします。
色気のあるグレーです。


ここまでつらつら花の名前をあげてきましたが、なぜ花に注目して欲しいかというと、
『花』は様々な情報を表現するモチーフだなと、この作品を見て改めて思ったからです。
『ノウゼンカズラ』『桔梗』『ハナミズキ』これらはどれも、庭先にあるような花で、身近な植物だと思います。
(と言っても、私が田舎育ちなのでより身近に感じるのかもしれませんが。)
少なくとも、花屋さんで買うような花とは少し違いますね。
売っているかもしれませんが、買う花というよりは『育てる花』だと思います。
(もしくは勝手にその辺に育ってる花。)
これらの花は、この作品を表現しているモチーフだと思いました。
この作品ならではの、日常にある豊かさや華やかさが表現されていると思います。
それぞれの花の開花時期と、物語の季節がリンクしてるのもさり気なくすごく良いなと思いました。


これって花の知識が無いと伝わらないのでは?と思われるかもしれませんが、花の特徴を忠実に描いているだけで、花から語られるものはたくさんあるのではないでしょうか。(なんか華やかとか、なんか庶民的とか、なんかエロいみたいな感覚です。)

比較対象として、同じくムシカゴグラフィクスさんが装丁を担当され、Charaコミックスさんから発売されている、日高ショーコ先生『憂鬱な朝』を見てみます。

1巻『牡丹』、2巻『菊』、3巻『ハナミズキ』、4巻『スイフヨウ(酔芙蓉)』、5巻『薔薇』などがモチーフとして使われています。(花の形状から見た推測なので、正確ではないかもしれません。)
『牡丹』、『菊』、『薔薇』など、少し格式の高いイメージの花が多いです。
『ハナミズキ』はこちらの作品でも使われていますが、白だと印象がまた違って、無垢で清潔な印象です。
『スイフヨウ(酔芙蓉)』は、一日花で朝咲いたら夕方には萎んじゃう花です。
見た目は華やかなのですが、妖艶な印象のある花です。
美麗で凛とした、強い印象の花が多い気がします。
この作品の品格の高さを感じます。
同じ『花』をモチーフに使ったデザインですが、随分印象が異なるのではないでしょうか?



装飾モチーフとして花を使うのは、少女漫画ならではの表現かなと思っていましたが、同じ女性を対象にしたジャンルなだけあって、BLにも当てはまる部分があるのだと思います。
(今は少ないのかもしれませんが、イケメンの背景にバラが咲いてるとか、恋に落ちた瞬間背景に花が咲くとか。)
個人的に、花に情緒をのせてる少女漫画って好きで、
花を表紙のモチーフとして使っている作品で好きなのが、『彼氏彼女の事情』シリーズです。
全巻一貫してそうというわけではないのですが、植物が印象的な使われ方をされています。(文庫版ではなくコミックスの方。)

キャラクターと、そのキャラクターをイメージさせるような花のイラストレーションです。

人物や感情を花に例えたりする感覚ってすごくよくわかる感覚なのですが、
どれくらいの共通の感覚なのでしょうか。
『立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花』なんて言葉があるくらいですから、
そこそこ昔からある共感覚な気がします。
(少女漫画と花のモチーフの関係性について、ちゃんと考え始めたら膨大なレポートになりそうなので一旦やめますが。)



で、花のモチーフの使われ方でさらに気になるのが、
特に物語に花が関係していなくても、花のモチーフが表紙に使われているという点です。
舞台が花屋さんの物語や、タイトルに花が絡んでいる物語の表紙に花が使われているのは、ある意味筋の通った理由があるというか「なぜ?」と聞かれて説明できるモチーフですよね。

花の正体を考えた時思い出したのが、最近図形が浮遊しているデザインをよく目にするということ。
三角形とか、星とか、矢印とかが浮遊しているデザインです。
その図形が何を表しているのかわからなくて、ずっと考えていました。
流行の一端かなとも思っていたんですけど、それだけでは説明できないなと思って。
それで今回、花のモチーフについて考えてみて、結局『花』も『浮遊する図形』も、表現しようとしているものは同じなのではないかと思いました。
自分の中では、それらは作品やキャラクターの『オーラ』なんじゃないかなと、解釈しています。
『オーラ』っていう言葉を使うのが正しいのかどうかわかりませんが、結構私の感覚としっくりきていて、浮遊している図形を見ても、ああ『オーラ』だから浮遊してるものだよね、みたいな解釈をしています。

ずっと、図形が浮遊しているデザインに対して苦手意識があったのですが、
(苦手というか「わかんない!これは何が飛んでんの!?」と思っていたのですが、)最近はそうでもなくなりました。
自分がやる表現としてはまだまだ苦手ですが、勉強していきたいなと。
『オーラ』って目に見えないものだから、正解なのか、そうじゃないのか、言葉で説明するのが難しいけど、それを表現したいんだよなーって当たり前のことに、今更気づいたような気がします。
花のモチーフとなると、デザイナーさんの意向よりは、作家さんの表現に頼る部分が大きいのではないかと思うので、コンセプト作りでのやりとりが気になる所です。



私も新装版から手に取った口で、お恥ずかしながら、原作小説は未読なのですが、これから読みたいなと思っています。
ですが、すっかり毎日晴天!シリーズのファンになってしまいました。
家族の中に他人が入ってくることで生まれる、変化や成長、
今読んでも決して古いと感じない、家族のドラマがあります。
家族だからこそ言えない言葉や、気づかなかったことにそっと触れていく過程が、この作品の魅力だと思います。
ちゃんとトキメキのあるBL作品ですが、ああ家族って確かにこうだよなとか、気まずさみたいなものもあるよなとか、思いながら読みました。
『毎日晴天!』は家族の出会いの物語で、『子供は止まらない』『チルドレンズ・タイム』は主に真弓ちゃんと勇太の恋模様を描いています。
この作品の中で、一番好きなキャラクターが末っ子の真弓ちゃんなんですが、私がBLのキャラクターに一番最初に思い描いていたようなイメージまんまの人物だなと思いました。
ルックスは女の子っぽさがあって可愛いんだけど、ちゃんと人間として凛としたところがあるというか、芯があるというか。
不思議と現代っ子っぽさもあるんですよね。とても好きなキャラクターです。

多分この新装版がなければ、毎日晴天!シリーズに出会うことはなかったと思うので、新装版を発売してくださって本当にありがたいです。
ぜひ美しい新装版が発売されたこの機会に、未読の方にお手に取っていただきたいです!!
結構良いお値段かなと思うのですが、満足感はすごく得られるので、
たっぷり一つのBLの世界観に浸りたい気分の方にはオススメです。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
ご無沙汰してしまってすみません。
不定期ですが、よろしければ、今後ともよろしくお願いいたします。

2014/01/31

高3限定:梶本レイカ

大変大変、お久しぶりです。
もうお久しぶり過ぎて、ブログの書き方も忘れちゃいそうなんですが、長期休暇を利用しまして、またひっそりとブログ復活させたいと思います。


今回は、梶本レイカ先生の『高3限定』をご紹介させていただきます。
全3巻で完結しているこのシリーズですが、装丁としては特に1巻3巻が特殊ですので、言及したいなと思います。




『高3限定』
梶本レイカ (著)
出版社: ふゅーじょんぷろだくと
発売日: 2012/5/24
商品パッケージの寸法: 21 x 14.8 x 2.2 cm
装丁:不明

“これはただの恋じゃない。”
それは男子校に伝わる禁断の都市伝説。
選ばれた生徒は1年間、先生とセックスができます。
(条件)精子がたくさん出るいい子であるコト
幻の作品、遂にコミックス化!!




と、紹介文では非常にアダルトな感じですが(笑)
どちらかと言うと、グロテスクな描写が多かったので、そっちの方がショックが大きかったです。
この作品を人にオススメする時、非常に悩みます。
苦手な方は、間違いなく苦手だろうなと思うような表現がありますので。
ジャンルとしては、『ホラー』なのか、『サスペンス』なのか、『サイコ』なのか、『ラブストーリー』なのか、もう『BL』だともはっきり言えないような、そういう既存の枠に縛ることの出来ない作品だと思います。



装丁を担当されたデザイナーさんですが、書籍本体に特に記載が無かったため不明とさせていただきました。
ですが、『ふゅーじょんぷろだくと』さんにはデザイン部署があるようですので、おそらく、編集部にお勤めのデザイナーさんが担当されたんだと思います。
『ふゅーじょんぷろだくと』さんから発売されている書籍は、殆ど『ふゅーじょんぷろだくと』さんにお勤めのデザイナーさんが担当されているのだと思います。
大胆なデザインで、驚かされることも多々あります。
この『高3限定』も、その一つです。


ではまず、『高3限定』1巻から紹介していきたいと思います。
kousan1.png
人物の後ろ姿のイラストレーションに、背中には何やら赤い…うん。
そして、イラストレーションに大胆に被せたタイトル。

まず、BL漫画に限って言えば、人物の『後ろ姿』のみが表紙になるという例は、これまで殆ど無かったように思います。
同じく『ふゅーじょんぷろだくと』さんから発売されている、
青井れん先生の『フジワラくんとセトくんのはなし。』でも人物の後ろ姿のみの構成ですが、まだまだ最近の部類だと思います。

これまで紹介させていただいた作品の表紙でも、キャラクターの『顔』の扱いについて何度か触れてきましたが、

顔の一部が隠れている例−『ストロボスコープ』『完璧な飼育
顔が表紙の隅にある例−『囀る鳥は羽ばたかない
デフォルメ化されている例ー『僕の先輩

ついに、キャラクターの顔を『見せない』表紙までも出現しましたね!
(受も攻も無い表紙ですし。)
BLとしてのアイデンティティよりも、作品固有の世界観重視のデザインだということでしょうか。



そして先ほど『赤い…』なんてボカした言い方をしましたが、よって見ると…
kousan2.jpg
何だかわかりますよね?
(私は個人的に、この形が何なのか気づいた時、「あ…、買わなくては…」と使命感のようなものに駆られて、買ってしまいました。)

この赤が(まぁケロイドなんですけど)、パッと見では、とても美しいんです。
形の意味に気づいた後は、『美しい』と思ってしまったことに恐怖しました。
そういう、『不気味な美しさ』がある作品です。

表現としては、ケロイド部分に『UVニス加工』がされています。
艶やかな光沢が表現されていますね。
この加工は、元の紙にも光沢があると、あまり効果が出にくいので、元の紙にも『マットPP加工』という方法でつや消しをしているのではないかと思います。
以前紹介させていただいた『完璧な飼育』と同じ加工ですかね。
デザインを勉強してる人にとっては、素晴らしい印刷サンプルなのですが、本屋さんで誰でも買えるっていうのが感動ですね。



2巻の表紙には、キャラクターの横顔が使われています。
これも大胆で美しいです。よく見るとゾッとするような美しさもありますし。
kousan3.png



続きまして3巻ですが…、
kousan4.png
もう『顔』どころじゃない!

1巻ではよく見たら気づく程度だったケロイドを、全面に押し出すデザインです。
これを見たときは衝撃でした。
シリーズ作品ならではの表現とも言えますが、
人物のイラストレーションがまったく無い表紙です。
実は、人物描写が全く無いBL漫画の表紙っていうのも、『ふゅーじょんぷろだくと』さんから発売されている作品にあるんです。
かつらぎ先生の『ぼくらの不思議な恋事情』です。

『ふゅーじょんぷろだくと』さんは、このようなBL漫画としては冒険的な装丁表現をよくされているように思います。
漫画の表紙全体の傾向から見ても、キャラクターが表紙にいない作品というのは、最近になってやっと増えてきたものだと感じます。
(『ちゃお』の表紙から少女が消える…なんてことは無いでしょうが。)

1巻と同様の『UVニス加工』がされています。
kousan5.png
圧巻の美しさです。

BLや漫画媒体に関わらず、パロディ作品などではこういう表現は結構見られます。
元にする作品にある程度の認知度があるわけですから、少ない要素だけで『あのキャラクターだ!』とか、『あの絵画だ!』と気づきますよね。シルエットのみとか、色面構成のみとか。
元々のそういう知名度が無い作品で、『顔や人物を見せない』漫画の表紙っていうのは新鮮に感じられました。



私はどちらかというと、BLに癒しを求めている傾向にあると自分でも思っているのですが、この作品は『自分自身の癒し』にはならないんですよね。
2巻の帯に『手が震えても、涙が溢れても、読んでください。』とありましたが、まさにそんな感じで『大声では言えないけど…、読んでみて欲しい!!』みたいな、そういうギリギリのラインにある作品だと思います。
グロテスクな表現があると言いましたが、決していたずらに描かれているわけではないというのは伝わってきます。
この作品が描こうとしている『救済』のためには必要な残虐性だと思います。
フィクションであるからこそ表現出来る『現実味』なんです。
あとがきなど読むと、梶本レイカ先生も悩みながら描かれていたようで、この作品が世の中に出ているというのは、本当にすごいことなんだなと思います。
少なくとも私は、この作品を読んで良かったです。貴重な読書体験でした。

完結している作品ですので、もし興味を持たれた方には是非試していただきたいです!
とりあえず1巻から、少しずつ、うす目で確かめながら。



学生の身ですので、どうしても更新が不定期になってしまいますが、ブログの更新を止める際は、一言告知してからやめようと思っていますので、長い目で見守っていただければと思います。

2013/08/26

僕の先輩:羽生山へび子

お久しぶりです。
今回は、羽生山へび子先生の『僕の先輩』と、
続編の『僕の先輩~部屋とYシャツとおめーと俺~』をご紹介します!

2012年度版『このBLがやばい!』で9位にランクインしていたことでも、話題になりました。
2年以上前の作品なので、ご存知の方も大勢いらっしゃると思うのですが、印象深い作品だったので、紹介させて下さい。
ラブコメなんですが、『ラブ』も『コメ』も、最大限に濃度こいです!



『僕の先輩』
羽生山へび子(著)
出版社: 大洋図書
発売日: 2010/10/16
商品の寸法: 18 x 13 x 2 cm
装丁:Plumage Design Office

「僕ぁ 愛のハゲタカだよ! 先輩が消耗するのを待ってるんだ!!」
自称・愛のハゲタカこと飴宮はじめは、学校中から恐れられている先輩、二宮三郎に猛烈アタック中。
ハイエナよろしくつきまとうはじめに ウンザリ顔の三郎だったが一途で真っすぐな体当たりの告白に気持ちはガッチリ仕留められた!?
笑って、ヘコんで、ご飯食べて、一緒に過ごした今日はとっても幸せだ!
羽生山へび子 初のコミックス登場!!




装丁を担当されているのは、Plumage Design Officeさんです。
WEBページはみつかりませんでしたが、よくお名前は拝見します。
以前、『囀る鳥は羽ばたかない』で紹介させていただいた、
ヨネダコウ先生のデビュー作『どうしても触れたくない』の装丁を手がけられています。
あと、BL作品では、橘紅緒先生(原作)と宝井理人先生(作画)の『セブンデイズ』、
BL小説では、榎田尤利先生の『交渉人シリーズ』などが印象深いです!




この作品を知ったとき、「こんなのもあるのか…」と、また一つBLの奥深さに驚かされました。
僕の先輩1
この作品では、羽生山へび子先生の表紙のイラストレーションのチョイスが、なんと言っても見所です!
僕の先輩2
表紙のキャラクターがデフォルメされていますね!
BL漫画ではまだまだ珍しい気がします。
本編で八頭身のキャラクターが、表紙でデフォルメされているのは一般漫画でも珍しいかも。
タブーとされているわけではないと思うのですが、表紙のキャラクターと、本編のキャラクターとのギャップが、ある意味欠点かもしれません。
私も、購入する前は『ずっとデフォルメされたキャラクターで物語が展開していくのかな?』と思っていましたし。
ギャグ漫画のような印象が強くなりますね。

でも実際に読んでみると、この表紙がぴったりなんです!
この作品の主人公である、はじめくん(自称:愛のハゲタカ)は、
BL漫画の受がしちゃいかんだろう!という表情とリアクションを平気で繰り出してきます!
そこがこの作品の魅力の一つなのですが、
その『とてもBL漫画とは思えないっ!!』雰囲気が、このデフォルメされたキャラクターの表紙からは感じられます。
かわいいデフォルメキャラは、裏表紙やそでの部分など、所々にいます。
探してみてください!


また、舞台である初天町と初天町に暮らす個性豊かな人々も、この作品の魅力です。
はじめくんがバイトをしている『おふくろ弁当』、
僕の先輩3
先輩とはじめくんが出会った『神社』、
僕の先輩4
先輩の『アパート』など。
僕の先輩5
物語で印象的だった建物が、すべて表紙に描かれています。
僕の先輩6
続編と合わせて2冊ありますが、
デフォルメキャラクターと、街並の組み合わせの表紙が、
この作品の『キャラクター性』みたいなものを作り出していて、素敵だなと思いました。
また一巻から続編にかけて、季節が春から夏に移行してるのがいいんですよね〜
手前にあった鉢植えの朝顔が、続編で夏になると一気に増えてるのが、すごいイイ!

この作品を読むと、
「ふらっと町を歩いてたら、おふくろ弁当に辿り着かないかなー」なんて、考えてしまいますね。
主人公達以外の町の人々も、脇役にとどまらないキャラの濃さです!
おふくろ弁当の店長とおばちゃん、先輩のバイト先のおやっさんも、はじめの父さん母さんも、みんな皆あったかい!
読んでいて、ほっこりします。


一応、あてにならない紙の話とか少々…
カバーの紙は、『テイクGA-FS』とか、『MTA+-FS』かなって思います。
インキの発色とか、光沢とか良い意味でおさえられてる感じが。
何っぽいかというと、高級上質紙っぽいんですけど、上質紙で漫画のカバーとか作ることってあるんでしょうかね?
今度自分で発注して試してみたいです。
インキはCMYK+KPだと思う。

帯の紙は、触った感じが『OKブリザード』っていう紙っぽいです。
片面つやつやで、もう片面がざらざらしてる和紙みたいな紙ですね。
なんだかこういう紙って、地元の文房具屋の包み紙とかに似てる…
僕の先輩7

BL漫画、BL小説の帯といえば、
個性的なキャッチフレーズが、一躍注目されましたね。(俺のエクスカリバー的なのとか…)
『カフェオレライター』のマルコさんが、ブログで定期的に気になる帯をピックアップされていますが、面白くて好きです!
『このBLがすごい!!』でも、毎回特集が組まれていますし。
BL漫画の楽しみどころの一つですね。

でも私の場合、何だかんだで一番信頼できるキャッチコピーは、
『●●先生推薦!!』だったりします。
(ええ、とんだ腰抜け野郎ですよ!!)



世界観の魅力を存分に味わえる、素晴らしい装丁だと思いました!
羽生山へび子先生のサイト上では、『僕の先輩』のはじまりのイラストや漫画が読めます。この作品でファンになった方は是非チェックしてみて下さい!
[蛇船] http://snakeship.main.jp/

あと、羽生山へび子先生の作品からは、どことなく昭和の香りが…
次回作の『夜明けのブルース』には、おもいっきり『昭和テイスト・ラブロマン!』というキャッチコピーで売ってますし。
(またこのタイトルロゴのデザインが、すごい昭和の雰囲気!)

その『昭和感』というのは、人情であったり、街並の描写であったり、はたまた『切なさ』であったりなんですが、不思議な魅力があります。
もちろん『僕の先輩』にも、そんな魅力がありますね…。
9月末にはまた新刊が発売されるそうですが、今度はどんな作品なのかとても楽しみです!
現在、花丸漫画で連載されている作品も、すごく気になる!


未読の方は、そちらも合わせて是非一度手に取ってみて下さい。
羽生山へび子先生の世界観に、はまります!



(近況)
多忙の為、あまり更新できなくてちょっとさみしいですが、
ブログ以外に取り組んでいることも、デザインの勉強の足しになっていると思うので(多分)、頑張ってます。
このブログを見て下さっている方には申し訳ないのですが、スローペースの更新になってしまっています。ごめんなさい。
多忙と言いつつ、相変らず、ちょっと引かれるぐらいBL漫画は読んでいます!
気になる作品があったらツイッターで呟いていますので、よろしければ、そちらもよろしくお願いします。

2013/04/26

悪玉:吉田ゆうこ

お久しぶりです。4月は何かとバタバタしていて、更新が大分滞ってしまいました!
また、BL、装丁、デザインのことについて、もりもり書いていきたいと思っていますので!
よろしくお願いします!
今回ご紹介させていただくのは、吉田ゆうこ先生の『悪玉』です。

久しぶりの更新でちょっとドキドキですが、再開したら是非この作品を紹介したいなと、
頭の中ではずっと考えてました!
これまで紹介させていただいた作品も、(独断と偏見で選んだ)大好きな作品ばかりなのですが、
この作品は、特にツボにはまった、個人的に好きなデザインと、好きなストーリーの作品です。



それでは基礎情報です。

『悪玉』
吉田 ゆうこ (著)
出版社: プランタン出版(Canna Comics)
発売日: 2012/11/26
商品の寸法: 18 x 12.8 x 2 cm
コミック: 188ページ
装丁:平谷美佐子(simazima)

高校生の森崎は、ほんの出来心でしてしまった
初めての万引き現場を社会人の羽良多に写メで撮られてしまう。
秘密にしてほしいと嘆願する森崎に、
「僕の言うことを聞いて、暇潰しに付き合ってくれるならいいよ」と
羽良多が"ゆすり"をかけてきて……!?
生きることに無気力な羽良多と、小さな罪を犯してしまった森崎。
うまく社会に適合できない二人の逃避行の終着地とは――




プランタン出版さんのアンソロジー「Canna」で連載されていた作品です。
「Canna」は偶数月22日頃発売の、アンソロジー雑誌です。2010年に創刊ということで、比較的若いグループのアンソロジー雑誌ですが、もっとずっと前からあったような印象があります。
それくらい、もうBLコーナーに無くてはならない、お馴染みのBL雑誌です!
プランタン出版さんでは、BL専門の電子書籍レーベル『e-Boys!』での書籍販売も行っておられます。
本来、「本は紙派!」の私も、ちょっと懐かしいルビー文庫の名作とかには、くらっときちゃいますね。(書店さんで見つけられなくなった作品とか。)
電子書籍ユーザーの方は是非、そちらにも注目してみて下さい。



装丁を担当されたのは、simazimaの平谷美佐子さんです。
http://simazima.com
simazimaは、中西麻実さんと平谷美佐子さんのデザインユニットだそうです。
漫画を中心とした装丁のお仕事をされています。
中村明日美子先生の『鉄道少女漫画』『ノケモノと花嫁』、BLではカシオ先生の『クローズ・ゲーム』などの作品の装丁を担当されています。
鉄道少女漫画は、すごく『鉄道らしさ』が装丁に現れていて(表紙のタイトルや、奥付などで)、魅力的な作品でした。



あくまで個人的な趣味なのですが、
この装丁みたいに、シンプルな構造で、かつ主張があるデザインは、すごく好きです!
こういう配色の服とかあったら買っちゃうかもしれない。
(デザイン勉強してる人とかこういうデザイン好きそうだけど、どうだろう、私の趣味かな…。)
悪玉1
パッと見、背景が朱色の表紙と、真っ青な帯のコントラストがすごく強くていいな〜と思って、まず手に取りました。(でもAmazonの画像だと帯が無いんですよね…。私はこの帯好きなので、ぜひあって欲しい。)



帯に書かれた作中のセリフも、惹かれたポイントの一つです。
悪玉5
一言シンプルに、「いい子ってなんだっけ……?」という言葉。物語を知らなくても、なんだか切ないな、と思っちゃいました。
シンプルな装丁の魅力に加え、シンプルな帯が美しいです。



タイトルの『悪玉』、という文字は黒ではなくグレー。
悪玉6
これによって、背景の朱色との配色が、まろやかなになっています。
奇抜なだけでなく、繊細な気遣いが、この作品の雰囲気に合っている気がしました。



ちなみに、背の部分の配色も、朱色にグレーです。
Canna Comicsさんの背の部分は、白地にタイトル部分だけカラー、っていうのがテンプレートかと思っていたんですが、地がカラーでも良いんですね。
悪玉4
ここの配色で作品の雰囲気がすごくよく出てるので、棚差しされた時も手に取りたくなるのではないでしょうか。

『平積み(台に置かれて、表紙が見える状態)』と、『棚差し(棚に入って、背の部分しか見えない状態)』だと平済みの本の方がよく売れるのではないかな、と勝手に想像していたのですが、実際売り上げのデータだと、棚差しの本の売り上げの方が上回ってるそうです。(意外…。)
本の装丁において『背(タイトルや著者名が書かれた、本の厚みの部分。)』の部分がすごく重要なんだな、と再認識させられました。



買って、帯をめくってみて、「わ、下、履いてないじゃん…(なんか変態っぽい言い方ですが)」と気づいて、ますますこの帯好きになりました。
悪玉2
はじめから見えているよりも、よりドキドキしてしまいませんか?
『めくる』『触る』っていう行為は、やっぱり実際に手元にある、本という物体だけの特権ですよね。(匂い嗅いだりね。)



で、さらに裏面ひっくりかえしてみてびっくり!
悪玉3
表紙の主人公を、後ろから見た構図になっています。
すごくシンプルだけど、美しくて強いなーと思います。表裏でこういう関連性のあるイラストレーションって新鮮。

多分、裏表紙を見る時って、『あらすじ』が書いてあったりするので、この作品を「もっと知りたい!」という時ですよね。
私もそう思ってひっくり返したのですが、あらすじを読む、読まない以前に、もうがっつりこの作品の世界観に引き込まれてしまいました!
変な話、買う前からこの作品に夢中。



二段オチっていうんじゃないですけど、何度もびっくりさせられる仕掛けのある装丁だなーと思いました。
これまで紹介させて頂いた装丁の中には、『印刷のお手本帳!』みたいな、ものすごく独創的な印刷技法が使われていて、魅力的なものもありました。すごく勉強になってます。
ですが、この作品では、印刷技法や、紙質が特別変わってる、というわけではないです。(もちろん、私のような素人目にはわからない技術もたくさんあるのだと思いますが。)
カバーの紙は、比較的漫画の装丁ではお馴染みの光沢のある紙だったり。
それなのに、作品の個性が現れていて、尚かつ驚かさせられるようなデザインってすごいですよね。
技法に頼らない魅力というか。そういう所も勉強したいポイントだなと思いました。



カバーをめくって本体表紙には、作品の続きと思われるイラストと、作者さんのコメントがあるので、是非買ってチェックしてみて下さい!

表紙に惹かれて購入しましたが、ストーリーがものすごくツボでした。
(こういうちょっと暗い人達の話好き。)
同時収録の『ノンフィクション』を含め、種類は違いますが、独特の『危うさ』みたいなものがあって、読んでてドキドキしました。
いい子って…なんでしょうね。
吉田ゆうこ先生の作品を読むのは、今回が始めてだったのですが、前作の『ルールの染みた身体』も是非読んでみたいです。今後に注目の作家さんです!

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プロフィール

カジワラ

Author:カジワラ
BL漫画のファンです。素敵な装丁の漫画を手に取るとたまらない気持ちになります。
勉強もかねて、BLのことや、装丁、デザイン、書籍周辺などについて、書いていこうと思います。

ご連絡はこちら。
blgasuki★gmail.com
★を@に変えてお送り下さい。

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