BLのデザイン

BL漫画の装丁を中心に、デザインを真面目に見ていくブログです。装丁やデザインについて勉強中。

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2013/02/24

東京心中 上・下:トウテムポール

今回は、トウテムポール先生の『東京心中 上』『東京心中 下』を紹介させていただきます。
本屋さんで平積みされていたとき、すっごく目立っていて、思わず買ってしまいました!

今はどこの書店さんでも売り切れ状態で、絶賛増版中みたいです。アマゾンさんでも新品の在庫が無い状態です。(すごい。売れ売れですね!)
もうすぐ(2月28日に)続編の『愛してるって言わなきゃ殺す―東京心中2』も発売になりますので、それに合わせて紹介させていただきました。
さらに3月29日には『君も人生棒に振ってみないか?東京心中(3)』も発売になります。
このシリーズから目が離せませんね!
きっとその頃には、上・下巻ともまた書店さんに並ぶようになると思うので、未読の方は是非、続編共々、購入してみて下さいね。



では、基礎情報です。

『東京心中 上』『東京心中 下』
トウテムポール (著)
出版社: 茜新社(EDGE COMIX)
発売日: 2013/1/25(同時発売)
商品の寸法: 18 x 12.8 cm
装丁:山下さとし

TV業界に入りたての新米AD、宮坂絢(みやさか けん)は
厳しい先輩ディレクター、矢野聖司(やの せいじ)の下で働くことになる。
現場は厳しく、悪態と暴言は当たり前、こき使われた挙げ句に辞めることを考えるが、
ある日、映画の話をする矢野が見せた笑顔にふと魅せられて…。
男同士で!? 上司と部下で!? 問題だらけの恋愛は、一体どこに向かうのか??
大人気WEBコミック単行本化、ついにシリーズ連続刊行開始! !




この作品は、茜新社さんのBLコミックアンソロジー『OPERA』さんから発売されたコミックスです。
http://www.akaneshinsha.co.jp/online/edge/edge-top.htm
『OPERA』さんといえば、私事ですが、高校の頃、友達にすごく趣味が良い子がいて、その子が漫画雑誌だとOPERAが大好きで、「ああ、やっぱり趣味がいいな!」と思った、という思い出があります。だから今でもOPERAを見ると、その友達のことを思い出すんですよね(笑)。今も仲良いです!
すみません、脱線しました。

『ボーイズラブ、進化系。』というコンセプトで作られたアンソロジーで、確かに当時の私にはちょっと新鮮な印象がありました。ちょうど中村明日美子先生の『同級生シリーズ』が連載されてた頃です。(現在も続編が連載中ですね!)
今でこそ、奇抜な作品や、文学性の高い作品は多く見られるようになりましたが、私の中では、OPERAさんがムーブメントの火付け役のように勝手に思っています。
毎回テーマがあって、表紙もそれに合わせたデザインです。目が肥えたBL好きの観賞にも堪える漫画雑誌だと思います。
次号の『OPERA vol.37 -◯◯差-』は、2月28日発売の『愛してるって言わなきゃ殺すー東京心中・2ー』と同時発売だそうです。本誌の方も合わせてご注目下さい。



装丁を担当されたデザイナーさんは山下さとしさんです。
http://yamashita-satoshi.com/
装丁も、もちろんですがフライヤーやロゴデザインなど幅広く活躍なさってますね。
ご本人はレイアウト業という言い方をなさっています。
OPERA本誌での告知等のレイアウトも担当されているみたいです。



この作品の装丁は、『同時発売』という状況を、フルに生かしたデザインだと思います。
只でさえインパクトがあるデザインなのに、二つ並ぶとさらに迫力です!
東京心中5
BL漫画の場合、一巻で完結するものや、続き物でも発売日と発売日の間がものすごく空いてしまったりするので、こういうシュチュエーションを作るというのは結構難しいのではないでしょうか。
出版社さんは、すごく魅力的に見える販売方法を考えていらっしゃいますよね。



また、配色が、カラーバリエーションっていうのとはまた違うと思いますが、色違い、みたいな感じで惹かれました。
規則性のある2セットっていうのは、魅力的に見えます。萌え…というか。
日本人は色違いに弱いっていうのは、あながち嘘でもないかもしれませんね(笑)少なくとも私はそうです。
東京心中1東京心中2
上巻は、青を主体にした、黄色との配色。下巻は赤を主体とした、緑との配色です。
ほとんど補色ですね。(色相環で正反対の位置にくる色の組み合わせということです。一般的には、このような配色は目立つ配色だとされていますが、同時に扱い方が難しい配色でもあると思います。)

トウテムポール先生のブログで拝見したイラストレーションも、このようなビビットな配色のものが目につき、素敵だなと思いました。トウテムポール先生の個性が一目で分かる表紙ですね!



このように色数の少ない配色は、それぞれの色の美しさがより重要になってきます。
特に『下』巻を見ていただけると良くわかると思うのですが、この赤、非常に『こく』がある赤ですね。まろやかというか。
おそらく赤に蛍光ピンクのインクを混ぜているのだと思います。
東京心中6
『上』巻の青にも、おそらく同じように蛍光ブルーが使われているのでしょうね。
『蛍光インク』と言っても、そのままの蛍光色を使いたいから、というだけではなく、色に深みを与えたり、透明感を出したりすることにも使われています。
技術の発達によって、デザインがものすごく身近なものになった現代でも、このあたりのことは、まだまだ職人的な部分を残した作業ですね。

(※修正です!!山下さんご本人のお話しによると、この赤と青は、鮮やかですが、蛍光を混ぜているのではなく、青はDIC577、赤はDIC565というインクらしいです。より職人的なお話しでした。
まぁ、割と頻繁にこういうことがあるので、私の話なんてあんまりあてにしないで下さい、と言い切ってしまうのもなんか悔しいので、頑張ります!)


(「色なんて、デジタルの画面で見た時が一番綺麗なんじゃない?」と、私も以前まで思っていましたが、実物の方がずっと美しかったです。質感というのはもちろん紙媒体でしか体感できないものですが、色も体感で受け取るものがあるのではないかと思いました。もちろん、作品によって適材適所だと思いますが!)



カバーの紙は、コート紙にマットPP加工とかだと思います。
とろっ、っとした色との相性が抜群で、非常に美しいです。



また、この作品の表紙は、漫画のカットで構成されたイラストレーションです。裏面も実際作中にある漫画の場面で構成されています。
カバーのそで部分、カバー下の本体表紙も漫画!まさに、『漫画づくし』な装丁です!
確かに『漫画』の一場面って、イラストレーションとしても、とても美しいですよね。
『漫画』の面白さ、『漫画』の美しさが際立っている装丁だと思いました。
東京心中3
特に裏面は、セリフまで記載されていますので、作品の雰囲気がわかって良いです。(試し読み、みたいな?)
あらすじの文字を入れている装丁はよくありますが、デザイン上邪魔になっていると感じることがあるので、こういう手法はおもしろいなと感じました。
もちろんこの作品だからこそ出来たデザインだと思います。



帯はトレーシングペーパーだと思います。透け感のある紙です。
帯に書いてある文字が、上巻では赤、下巻では青なんですよね!
東京心中7
ここで、互いの色をさし色に用いることによって、ぐっと一体感が深まって、二つで一つの作品であることが際立ちます。
粋な演出です!



この作品の装丁の魅力は、ただ単に目立っているということではなく、『手に取りたくなる』感じ、だという点にあると思います。(バリエーションのあるものって、そろえたくなりますよね。そういうことも関係しているのかな?と思います。)
デザインで、「ただ単に目立てば良いんじゃないんだよ」というのはよく言われてることで、もちろん、デザインの話以外でも言えることですよね…。
この作品の装丁は、ただ単に目立っているというだけでなく、購買欲をくすぐるデザインなんじゃないかな、と思いました。
やっぱり漫画は買って、読んでいただいて、なんぼですからね。
装丁のデザインについて熱く語っておいてあれですが、デザイン性云々よりも、買っていただける装丁というのが『良いデザイン』なんじゃないかなと思いました。
『手に取っていただけるデザイン』について、再び考えるきっかけを頂いた気がします。

装丁のイメージから、ドタバタコメディーなのかな?と思っていましたが、アンニュイな部分もあって、そこがまた非常に面白かったです。
話のテンポなのか、キャラクターなのか、イラストなのかわかりませんが、ちょっと「ん?」なんか違う!面白い!と思う部分があります。本当に不思議な魅力です。
ぜひ、この感覚を味わってみて下さい!



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Author:カジワラ
BL漫画のファンです。素敵な装丁の漫画を手に取るとたまらない気持ちになります。
勉強もかねて、BLのことや、装丁、デザイン、書籍周辺などについて、書いていこうと思います。

ご連絡はこちら。
blgasuki★gmail.com
★を@に変えてお送り下さい。

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