BLのデザイン

BL漫画の装丁を中心に、デザインを真面目に見ていくブログです。装丁やデザインについて勉強中。

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2015/01/01

壁の中の天使:びっけ

あけましておめでとうございます。
新年一発目は、びっけ先生の『壁の中の天使』の装丁を紹介します。

結構前から紹介したいと思っていて今更なのですが。
帯の紙の選び方が本当に絶妙で感動した作品です。
ストーリーもおとぎ話のようでとても好きなんです。
年に数回は読み返したくなる作品です!!



『壁の中の天使』
びっけ(著)
出版社:茜新社(EDGE COMIX)
発売日:2010/10/28
商品パッケージの寸法:18x13x2cm
装丁:名和田耕平

天使と人が織りなす、とてもロマンティックなおとぎ話――
「――気持ちが込められた絵には魂が宿る」
ユリウスとマリオンは壁に描かれた天使。
壁から抜けだし、夜ごとの散策を楽しんでいたが、そこで一人の男と出会う…。
切なく愛しく紡がれてゆく、珠玉のラブストーリー!




デザイナーは名和田耕平さんです。
名和田耕平デザイン事務所
http://www.nawatadesign.com
以前紹介した、ヨネダコウ先生『囀る鳥は羽ばたかない』と同じデザイナーさんです。
あと、『このBLがやばい!2015年度版』で第1位に輝いた
中村明日美子先生の『O.B.』『O.B.2』のデザイナーさんでもあります。
『O.B.』の装丁も最高だからいつか紹介できたらいいな。




この作品は、壁画の中の二人の天使を主人公に、それぞれの恋が描かれています。
kabeno10.jpg
表1(表表紙)には黒髪の天使、表4(裏表紙)には金髪の天使がいます。
kabeno11.jpg
作中に登場する壁画を思わせるカバーですね。
壁の素材感の表現が印象的で、ぬくもりのあるイラストレーションだと思いました。
カバーの紙は柔らかくきめの細かい紙で、
竹尾の『テイクGA-FS』か『アラベール』かなって思います。
あんまりインクがギラギラ発色しないので良い風合いになります。
しっとり手に馴染む紙です。壁の染みの表現と合ってますね。

タイトルロゴも渕がじわっとしててイラストと合ってます。
kabeno3.jpg



それで、この装丁で一番感動したポイントは、帯です。
kabeno4.jpg
「天使の羽だ!」と思わせるこの紙は、
多分、八王子エフテックスさんの『OKミューズエディ』のホワイトだと思います。
結構個性が強い紙なので、他に類似製品があまり無いですね。
渦潮のような模様を持つ特殊紙です。
(指紋をねじったような模様の紙って表現されてる時もあるけど、指紋だと思うとちょっといやかな(笑))

本来は渦潮のイメージで生まれた紙なのかもしれませんが、
この作品で使われると、作品の主人公である天使の羽イメージと重なって
めちゃめちゃいいなと思います。
油絵のマチエールみたいにも思えるし、この作品にぴったりの紙ではないでしょうか。
この帯がかかっていると作品が羽に包まれてるみたいで、とても素敵です。
kabeno5.jpg
あと単純に、キレイに印刷されてるなって思いました。
こういう目に見えるくらい凹凸のある紙に印刷されているサンプルを
あまり見た事がなかったので。
結構細かい文字とかイラストもキレイに刷られていました。
こういう個性の強い紙って使い所が難しいと思うのですが、
作品によってはあつらえたようにぴったりマッチするんだなっていう、
奇跡的なものを感じました。
「この作品にこの紙を合わせた人は天才だな!」と思いました。
紙の選択によっておりなされる、表現の広がりに、ハッとさせられた作品でした。
おとぎ話みたいなストーリーが集約されている装丁だなと思います。



BLでファンタジー作品っていうと、近年割と奇抜な作品が多いので、
そういうイメージを抱かれるかもしれませんが、
おとぎ話みたいな、ずっと語り継がれてきたような普遍性のあるストーリーです。
だから何度も読みたくなるのかなって思います。
未読の方は是非チェックしてみてください。
この作品もしかしたらAmazonに在庫が無いので中古になっちゃうかもしれないのですが、
CHCD Storeで購入できるみたいなので、ご購入の際は是非そちらで。
(帯が魅力的なので是非、帯付きのモノを。)

びっけ先生の描く、10代前半くらいの男の子が色っぽくって本当に可愛いです。
表情とか、キレイで可愛くて。
びっけ先生の作品だと、『comic B's-LOG』で掲載されていた『あめのちはれ』や、
『ITAN』で掲載中の『王国の子』が有名なのかなと思うのですが、
びっけ先生のBLもとても良いので是非読んで欲しいです。
『このBLがやばい!2013年度版』のザ・ベスト20にランクインした
『先輩』も合わせてチェックしてみてください。
(ですが私はびっけ先生の描く、10代前半くらいの男の子が好きで好きで…)


絵を描いてる人にとって、自分の書いた絵が動き出すって乙女チックな夢ですよね。
ぜんっぜんこの作品と関係ない余談ですが、
作家さんって自分の作品を自分の子供みたいに思っていたり、そういう扱いをしていたりするので、自分が描いた絵と恋をするって結構背徳的だなと思ったりします。まったくの余談ですが。



ふと思いついたので、以下『天使』を題材にした作品をちょこっと紹介します。

最近だと、はらだ先生の『変愛』の中に収録されていた
『止まり木』が個性的な天使BLで面白かったです。
きゅんとする切なさと、でろでろのエロさの見事な共演です。
今回紹介した『壁の中の天使』とはまったく違ったストーリーですが
本当に面白いのでオススメです。
で、Amazonのリンク貼ろうと思って調べてたら、都条例の指定になってました。
(う〜ん、わからなくはないですが、ちょっと残念ですね。)
まぁ箔がついたということで、こんな時こそ電子です!
http://bookstore.yahoo.co.jp/shoshi-368354/
エロだけじゃないドラマと、切なさがある作品なので是非チェックしてみてください。
きっと成人本としてまた流通ルートにのることを期待しています。

あと、寿たらこ先生の『GARDEN』に収録されている『コンクリート・ガーデン』では、斬新な天使の解釈がされていて、他には無い魅力的な作品だと思います。

こちらもしっかり読み応えのある作品で、オススメです。

あと、BLではないかもしれませんが、CLAMP先生の『Wish』とか、
中々ときめく作品ですよね。

天使に性別はないと言いますが、翡翠さんと黒燿さんとかね、萌えます。
この作品をBLだと思ったら「もの足りない」かもりれないけど、
この「もの足りない」感じがたまらなかったりするこのジレンマはなんなんでしょうね!
でもそのBL要素でお腹いっぱいにしない所がたまんないです。CLAMP先生の作品は。


読んで下さった方、ありがとうございました。
今年も、いろいろ脱線しながら紹介していくのだと思います。
不定期ですが、今年度もよろしくお願いします。
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Author:カジワラ
BL漫画のファンです。素敵な装丁の漫画を手に取るとたまらない気持ちになります。
勉強もかねて、BLのことや、装丁、デザイン、書籍周辺などについて、書いていこうと思います。

ご連絡はこちら。
blgasuki★gmail.com
★を@に変えてお送り下さい。

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